スポーツとリーダーシップ

 

 ラグビーのワールド・カップが連日明るい話題となっていて喜ばしい。

妹がラグビー・マンと結婚して家族に加わるまで、ラグビーとは全く無縁の世界であった。が、あるときオーストラリアとニュージーランドの方から「日本にもようやくラグビーの出来る人が現れた」と聞かされたときには驚いた思い出がある。社会人として仕事と母校の監督の両立。イギリスで日本人MBA取得者第一号。実況放送の解説。協会理事として国際会議での活躍。いつもビジネス・リーダーとして超多忙な中での両立であった。「ラグビーは紳士のスポーツで、しかもチームワークを重んじる。リーダーとしての成功は、ラグビー精神を実践することで可能になる。」と一貫した揺るぎない強い信念でラグビーと取り組んで来たように思われる。

 この間40年、いやもっと長い間、多くの方達の厚い支援に支えられ、ようやく辿り着いた快挙。選手たちは何と気持ちの良い話題を提供してくれることだろう。OBたちの精神を継承し、それがしっかり息づいていると感想を持った。嬉しかった。

 今回のワールド・カップはまだ終わっていない。ラグビーを通して紳士のスポーツの真髄に触れてゆきたい。

 

 スポーツとリーダーシップの関わりは深いが、スポーツが商業化した昨今、あえてこの関係を否定される方もおられるかもしれない。ただ自己管理、挑戦意欲、他者への配慮、チームワーク等はスポーツによって培われるリーダーがリーダーシップを発揮するうえでの不可欠なスキルだと思っている。

 コーチングをしていると、スポーツ好きか、それは個人スポーツか、チームスポーツかがすぐに分かる。それくらい人格の形成にスポーツは影響を与えるから面白い。

 

 個人的には、私は小学生まで虚弱児でスポーツとはおよそ無縁の世界にいたが、5年生か6年生の時にスキーと出会い、以来成人してからはテニスに夢中になり、40代からは水泳とゴルフ、最近はヨガに熱中している。チームで楽しむよりも個人競技を好む傾向にあり、目標を決めて目指す達成感が心地よい。