世界をリードする技術を十分生かせない日本

 ”Japan Business Press”の筆者のお一人で、東京大学で教鞭をとっておられる伊東 乾先生のファンで、彼の問題意識や定義に触発されたり共感することが多い。

少し溜まってしまった過去の記事で気になるタイトルから「世界をリードする技術を十分生かせない日本」が目に止まった。

 最近、コーチング現場で感じる特徴は現在抱えておられる問題からどのように抜け出すか、そのためのスキルの強化を第一に求めておられる方が多い。激動の時代に対応するに相応しいスキルの強化は不可欠であるが、それ以前の現状の世界の動きを捉え、認識したうえで、自らの進むべき指針を明確に定め、そのために必要なスキルから強化するのが効果的と考えている。

 伊藤先生のご提言は三つに大別して、”日本に欠けている「ガバナンス」”、”世界をリーダする日本の再生可能エネルギー技術”、”日本に期待されるイノベーションガバナンス”とあった。

’70年代’80年代の石油危機を例にとり、国際経済の変化と向き合うガバナンスチェンジの欠如によって、日本車のセールスは米国をはじめ主要マーケットで深刻な反発に直面せざるを得なかった。

3.11福島第一原発事故現場では政府や行政はまともに機能する管理・総括を欠いていた。

近年は家電メーカーの低迷から最新技術が海外に売られてゆく様子もテレビは伝えている。

テクノロジーガバナンス(技術管理)やマーケットガバナンス(市場統括)など、取り組まなければならない課題は山積しているが、問題意識を持ったら、すぐに解決に向けた行動を起こすことだ。そうすれば日本は国際社会から孤立することなく、社会経済の好循環が回っていくと警告しておられた。

講座の中で更に落とし込んで考えたい大きなテーマです。