台風報道に見る日米の違い

日本列島を駆け巡った大型台風は、連休と重なったので連日正確な情報が欲しくてテレビで天気図や台風の進路、被害状況等を確認する機会が多かった。

同じ頃、アメリカではコロラド州ボルダーで、長期の記録的大雨による警告や大規模災害の情報が連日放映されていたが、両者の報道の違いをまざまざと見せつけられた。アメリカでは現在起こっている現場の状況と、そこから避難する人々を救助している様子を冷静に写して、観ている者たちは、カメラを廻している人たちのことも含め、被災現場にいる三者それぞれの立場の人たちの安全と無事を心から祈る。

日本では風雨で飛ばされそうだとアナウンサーが叫んだり、避難所の人たちにインタビューをしているが、どのような状況の中で、どのようにして避難所に辿り着いたか、最も大切な部分が抜けている気がする。避難所までの行程が、災害時には大きな意味を持ち、現場の様子を通して時には改善や工夫が必要なことを知ったり、知恵を得ることができる。台風や水害の、規模の割りには、日本は死者の数が多いのも気になる。今後益々高齢者の世帯が増えることは明らかで、災害救助のあり方や避難に工夫が必要な気がしてならない。目的は人命を守ることなのだから。台風の報道にはその辺りのこともふまえた冷静な姿勢が欲しい。

 

 

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