他者のために

 他者のために良かれと思って行動する時に、慎重さと相手の期待が大きく膨らみ過ぎないように気をつけることを最近学んた。期待よりも結果の喜びを皆と共有する。

 元来、ポジティブな性格で、良いことを見つける抜群の臭覚があり、しかも”はずれ”がないのが私の特徴。ただ執着心が弱いので、なかなか思うように形にならない。

 2月に南アフリカで一緒に過ごしたアメリカの友人も似たような性格らしく、”類は類を呼ぶ”現象は、初対面にも拘らずあっという間に二人は共通の感心を見出して、周囲を巻き込んで、よく行動し、笑い、旅を2倍にも3倍にも楽しんだ。

この大富豪の令夫人は、自らニューヨークでハンディキャップを抱える子ども専門の学校を経営しておられる。「社会に出られるように熱心に支援をしているのよ」と語っておられたが、「そのお陰で、最近ローマ法王とオバマ大統領に秘密裏にお目にかかっていただき、キューバとアメリカの国交回復の道を拓いたの」あれから5ヶ月後の7月、サンチャゴとワシントンDCのそれぞれの大使館が再開され、国旗が掲げられた。「キューバ出身の私には長年の夢が実現した感激の一瞬だったわ!」お祝いメールへの返信だった。今月に入って彼女から「ローマ法王がキューバにいらっしゃるので、これからサンチャゴに行って来ます。」法王はアメリカに行く前にキューバに立ち寄ることをこの時はじめて知った。そして今朝のアメリカのニュースはフランシスコ法王をアメリカにお迎えした感動の一色だった。

 他者のために、淡々と、明るく、慎重に、周囲を巻き込んで、思いを実現させる。

いま、私が一番模索している「具現化」を彼女は見事にやり遂げた。とても嬉しい。今度はいよいよ私の番だと我が身に言い聞かせる。