生まれて14ヶ月

 今回の19日から23日までの連休期間をシルバーウイークと呼ぶらしい。

昨日の「敬老の日」の祭日をアメリカやヨーロッパの友人に話してもピント来ないらしいが、ただ異口同音に「日本らしい祭日ですね。あなたは当然ご両親を訪問するのでしょう?」と聞かれる。

 「昨年は100歳を前に銀杯が内閣総理大臣の名で鎌倉市から届いたけれど、年々長寿者が増えて、政府も大変らしい。今年は鎌倉市長から立派な華やぎの盛り花が届きました。」と父は嬉しそうに報告していた。娘や孫たちからの祝いも嬉しいが、父の世代は国家や地方自治体から公に祝われることを誇りとする特徴を見た。小さな国の中にも世代によって価値観が違う、生きて来た時代を感じる面白い発見であった。

 

 夕方からは高齢の両親の「敬老の日」を祝った二人のDNAを受け継いだ娘とその伴侶、孫も全員が揃ってバービキュー大会。とは言っても両親には子どもが二人、その子にもそれぞれ子ども二人の小さい家族だが、うれしいことに4世代が揃った。

 ここでの主役は生後14ヶ月にして既に自己主張を身につけた「アサヒクン」。彼の凄さは泣かない、ぐずらない、元気いっぱいで、これぞと目をつけたことには必ず挑戦する。ガッツの塊だ。ただまだ善悪の判断や危険を見抜けないので、冒険には必ず大人が同行する。ガードつきの挑戦。

空腹を感じたら指シャブリで周囲に知らせる。すると母親が500円玉程のおにぎりをさしだす。「ちっちゃいおにぎりだ!昔、帝国ホテルのコーヒーショップにダイム・サイズのパンケーキ”があったけど、アサヒクンにはダイムならぬ500円おにぎりでいいねー!」と外野の大人たちから歓声があがる。「今日はお行儀がいいので次はお海苔を巻て・・」母親の替え歌にあわせて足をブラブラさせながら本人も大満足!!そして周囲の大人たちへの笑顔のサービスも忘れない。

「まだ、歩けない。言葉もウ―、アーだけで周囲をこれだけ動かして、自己本能はしっかり満足させている。生まれて僅か14ヶ月の君のスキルは大したものだ。」日頃幼子と縁のない大人が、彼から教えられた”人を動かすスキル”とは? 本気度ですよ。本気度!!