高校野球

 先週の土曜日に鎌倉の両親を訪ねた。父はスポーツ観戦の中でも特に相撲と高校野球が好きで、95歳を過ぎてからのスポーツ観戦はこの2つに絞られた。

「高校野球は今年100年目迎えたそうで、記念の試合をテレビ観戦できて良かったですね!」「100歳まで元気で来られたお陰で、高校球児から連日元気を貰ってます。今年も彼らは集中度が高く、動きが機敏で、爽やかで良いねー」と目を細めていた。

「スポーツ観戦にはスナック菓子がつきものと思い、今回はスーパーから袋入りのおせんべいや駄菓子をあれこれ選んできました。缶ビールも考えたのだけれど、昼間からどうかと思い、止めときました。さあ、どうぞ。」と持参品をテーブルに拡げると、それをじーっと見つめて「ありがとう。おやつの時間にいただきます。それにしても、きみとお母さんは相撲に行っても、土俵を背にして、焼き鳥だ、枝豆だと食べてばかりで、試合にはほとんど感心を示さなかったね」とクスット笑っていた。

 高校野球は守備位置に番号が決まっていて、レギュラーがその守備位置番号の背番号を付けるのが習わしになっていること。得点を競うので数字の優劣結果が出るまで試合は続けられることなどを教えてもらった。聴力が落ちているので目で試合を追っているが、時々コックリ、コックリ居眠りが入り、それに気がつくと我に返って背筋を伸ばしているのを見ると長寿の秘訣は”自分を律するところにあり”、で高校野球にも通じるところがあって長年ファンなのかもしれないと思った。