問題の指摘

 コーチングをさせていただきながら思うことは、「また新しい学びをさせていただいた!ありがとうございます。」とその時のお相手に内心で感謝する一瞬である。


 リーダーは日々たくさんの人間関係やトラブルと共にある。問題が発生したとき、リーダーの対応や対処次第で、これまで以上の良い関係を構築するか、誤解を生んで関係を悪化させるか、原点は単純であることが多い。が、自らが出す結果で大きな違いが生じる。

 ジェンダーも関連してくるが、まずは組織のミッション・ビジョンを基軸にリーダーの価値観と違った結果が出たときには”問題の指摘をする”

 怒鳴ったり、叱っても相手が問題の本質に気づかなければすぐに解決に向かうことは難しい。但し日本の伝統文化の中には”怒るは払う”の意味があり、その場を浄める意味で瞬時に大声で払う習慣があることを知っておくと便利な一法である。

 一人一人生きてきた背景が違う”違い”を大前提に考えたリーダーシップを発揮しないと理解者と仲間を増やすことは難しい。

 「問題の指摘を教えていただき目から鱗です。子どもの頃よく母から言われていたことは、今思うとまさに問題の指摘でした。怪我しないように、人に迷惑をかけないように、当時うちには十数人の住み込みがいたのですが、きっと僕が彼らに生意気なことを言ったのでしょうね。あの人たちは、うちで働いてくれているのだから、生意気言うな、とこっぴどく叱られたことを思い出しました。皆平等に、働く人を尊ぶ。僕のトップとしての姿勢は、当時の母の教えが原点になっていたのですね。」

何と素晴らしいお母様だろうと、聞いていて感動した。