講演依頼と唐突な質問

気力、体力共に充実しているときの講演依頼は嬉しい。ただ、ハタと立ち止まったのは英語での実施依頼だった。デールを離れて、日本で日本語が中心の生活が続くと、咄嗟に英語が出てこない。頭の中で日本語で考えて英語に翻訳している自分がいる。これは言い訳に近くて、本当は英語力が弱いのである。お喋りはどんどん進むが、ロジックにテーマに沿った話となると、日本語でもなかなか大変なので、英語で依頼が来ると一瞬躊躇する。が、現在計画している大きなプロジェクトは世界展開なので、こちらもそろそろ動き出す「きざし」を感じて、その準備の機会をいただいているのだと考え、お受けすることにした。ビジネス・スクールの大学院で、海外からの留学生を対象に”日本のビジネスパースンをご指導申し上げた私の経験談”を語って欲しいという依頼である。

午後の訪問先で「山本様と・・・様のご関係は?」といきなり聞かれて、質問者と私の関係から割り出した答えを返答したが、質問を受けた私には、内容が唐突だったので、いつまでも心に残った。質問には・・・の件で知りたい、或は確認したいので、・・・さまとのご関係は?といった質問の目的を明確にして欲しい。言われるままの伝言や、よく考えないで投げかける質問の危うさを、自分に置き換えて、この唐突な質問から学んだ。