九月第三金曜日はグルナッシュの日

昨夜の中秋の名月は満月と重なって見事だった。

まんまるいお月様を見上げながら、「きっと良いことが起こるに違いない」とひととき自分を励ました。忙しいことを理由にしたくはないが、秋には様々な行事が予定されていて、ご案内を差し上げた方への対応は手抜きが出来ない。欠席の回答ほど、関係が切れない丁寧なフォローアップを心がけている。という訳でゆっくり月見酒とはいかなかった。が、今夜の食卓にはどういうわけか、赤ワインが登場していた。

「九月の第三金曜日はグルナッシュの日」ということで、久しぶりにグルナッシュを開ける。ダークチョコレートとブラックペッパーなどのスパイスの香りがグラスの中で広がり、きれいなガーネット色を見つめていたら、ホットして心が落ち着いた。スペインのアラゴン州から南フランスでよく飲まれている甘い葡萄種から作られるので糖度が高く、アルコール度も高いが、この季節に相応しいワインだ。このところのあれこれの騒々しさを払いのけて、九月の第三金曜日はグルナッシュの日を口実に、しばしの平和な時間を演出してくれた家族に感謝。