明日に繋がる今日の一言【本物を教えてくれるわたくしの京都】

京都はわたくしにとって特別の意味を持つ、懐かしさと厳しさとかぎりなくホッとする場所である。わたくしの京都は四条河原町や市役所に近い街のほぼ中心にありながら、少し路地を入ると、ここだけは300年変わらずに凛とした佇まいを守り、日本の良い文化と伝統を継承し、世界中から集まる本物志向のお目の高い趣味人をノックダウンさせることができる、大好きで誇り高い場所である。

40数年来のおつきあいは、いつも大きな心で暖かく迎えていただき、我が家の歴史も静かに見てくださっているので、気のおけない場所でもある。久しぶりの訪問だったので、家族や海外の共通の友人の近況報告などのあと訪問目的も果たし、最近改装したお部屋を見せていただいた。これまでも様々で大胆なイノベーションを見せていただいてきたが、今回の斬新さと透明感のある心地よい空間には言葉を失った。これまで何人もの海外から来た友人たちと過ごした思い出深い大好きだった空間の変化。それぞれの時代に皆大満足をして離れ難い余韻を残してくれた。ニューヨークやフィレンツエに帰って、早速その一部を取り入れた友人たちの自慢気なお顔は忘れられない。そこをあえて大胆に変革する勇気に驚かされた。

日本を知っていただくのに京都は歴史ある神社仏閣、庭園などがたくさんあり最高の場所であるが、寛ぎの中で味わう日本独自の高い芸術性を、現代に活かして新鮮な感覚で味わえるのはここしかない。質の高いクオリティーと顧客を満足させる高いサービスを、いつも維持している特別の空間なのである。いつ訪問しても新たな感動をいただけるところを他にあまり知らない。

組織や会社はトップの器でそのビジネスの価値や成功の成否が決まると言われているけれど、ここの主人(あるじ)であられる社長のたぐいまれな高い芸術性と本物を見抜く鋭いお力、それらを高い感性のお客様に喜んでいただこうと商品化する実行力。いつも最高だけを用意して、それ以外ははぎ落とす徹底ぶり。それを無意識におやりになっているのは彼女のご人徳。わたくしの日本における最も尊敬する目指すリーダーのお姿です。