明日に繋がる今日の一言【ペルーに暮らす日系人と歌】

1899年に初めて日本からペルーに入植して以来、何人もの日本人が新天地を求めて移住した。それから100年以上を経て、若い日系三世は音楽を通して祖国日本を懐かしむ一世や二世の影響を受け、日本の音楽を大切にしている。

そんなペルーに住む日系人を「島唄」の作詞・作曲家である日本人アーティストが尋ねて交流している様子を見た。「音楽でお腹はいっぱいにならないけれど、心が満たされた。」という98歳の一世のおばあさんの輝く笑顔と言葉は重い。歌で自分を励まし続けて来たという。好きな一曲を歌って欲しいと強く所望する訪問者に「ふるさと」を一番、二番を通して歌っていた。彼女にとってのふるさとは、日本や離れた土地ではなくて、「父と母」だったという。遠く離れた両親を思い「ふるさと」で慰められて来た・・・音楽の力の大きさを私は理解できる。

三世たちのバンドは「島唄」を演奏。沖縄のメロディーにペルーのリズムが加わり、何よりも一人一人の熱い心、苦しみを喜びに変えようとする力に感動した。生きる逞しさと明るさを、ペルーに暮らす日系人の歌から聞きとった。