明日に繋がる今日の一言【相撲界のグローバル化】

相撲界のことはよく知らないが、日本古代の山岳宗教に見られる儀式や所作を相撲が継承して現代も生きていることを知り、相撲が国技であることの意味を理解した。当事者達は、この根源をあいまいなまま、勝負とそれに伴う拝金主義だけにとらわれて蔓延させた結果、ファンを失っているように思われる。

エジプト出身の力士が来日2年目で十両に昇進し、インタビューに答えていた。

会話が成立していた。この様子を見て、コミュニケーションは聞く力だと思った。質問を受け止めて、それに自らの考えを述べている。理事と言われる人たちも、この受け答えはできていない。しこ名を聞き逃したが、彼はご自分の伝えたいことを少ない語彙で充分に伝えていた。横綱を目指して稽古に精進していること。イスラム教なので日々の祈りは欠かさないこと。名古屋場所はラマダンに13日間あたるけれど、日々の稽古で鍛えられているので、これにうち勝つ自信があること。将来の夢はアフリカに相撲を普及させること。閉鎖的だと思っていた相撲界にもグローバル化の波が押し寄せて、一人の力士を通して小さな変革の波が起こり始めたら、それはそれでうれしいことである。