明日に繋がる今日の一言【歴史を考える書】

日本人の歴史認識の欠如が招いていると思われる、最近の外交問題や、憲法改訂論を受けて、このところ大東亜戦争への道や、この戦争の終結、戦後処理などを扱った良書が多くみられる。一時期の、何かに取りつかれたような一方的な主張ではなくて、時代背景の説明が、どの視点から見ているかがより鮮明で、具体的で、それが他国との比較だったり、これまでよりもより客観的な歴史検証が多いように思われるので、興味をそそられる。あるいは、あくまでも.ある条件下での、経験者の立場を鮮明にしながら書いたりと、歴史を語る人たちの良識ある対応がうれしい。戦後処理の、例えば日本国憲法一つを取っても、様々な立場の人たちの取り組や、関係者の理解、当事者たちの回顧録などを読みながら、読み手が内容を整理して自分なりの見解を持つことが、本当の意味での日本国憲法を知ることに繋がると思われる。そのうえでの改訂議論に参加しなければ、未来を構築することはできない。