明日に繋がる今日の一言【ガラスの天井】

ガラスの天井(glass ceiling)ということばは’85年ころから15年間ほど、私の交友範囲のアメリカの女性との会話によく登場した。マイノリティや女性が企業内で昇進する障壁となる、能力や成果とは関係ない不可視の破れない壁として用いられた 。高い教育と仕事のチャンスを獲得すればするほど、この問題にぶち当たっていた。 当初は、女性のキャリアを阻む障壁のメタファーであったが、現在は男女を問わずマイノリティの地位向上を阻む壁として用いられるようになったとのこと。「日本では、どう?」と聞かれ、日本は単一民俗であること、男女の役割の捉え方には、文化的背景の影響が深く根づいていて、双方共に競争意識に繋がらない私なりの理解を話した。

国内的には「男女雇用機会均等法」で、性別により差別がないよう機会の平等をうたっているが、結果の平等については触れられていないし、そのことが問題になってもいない。

昇進・昇格を望む女性は増加しているが、「ガラスの天井」という意識は、日本の働く女性たちにはないように思われる。もっと強い意欲と高い意識が周囲に伝わる、さまざまな分野でのリーダーシップを発揮して活躍していただきたい。力のある女性は多いのだから。

最近読んだ、日本で成功している女性経営者のコメントとして「成功している女性経営者の共通点は外見は女性でも、中身は男性と言う感じでした」とあり、日本は何と穏やかで、競争を避けるやさしい国なのだと改めてこの国の特徴と国民性を思った。女性のみなさま、恵まれた環境に甘んじることなく、自分に厳しく、スキルを磨き、もっと積極的に力を社会に還元してまいりましょう。